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【外信コラム】パリの屋根の下で 「自由」のために凍死を選ぶ人たち
2008.12.3 産経ニュース
出勤途中で毎朝、必ず出会う人たちがいる。布団にくるまってラジオのニュースを聞いている中年男性、犬2匹とスーパーの前に陣取る中年男性、ワインの瓶を傍らに穏やかな表情の初老男性、束ねた髪を時々、解いて頭をかきむしるシラミだらけの男性、ベールをかぶって彫像のように歩道に伏せているイスラム教徒の女性、つえを片手にてのひらを前に差し出して往復している盲目の男性-。この常連に、はだしの長髪男性や大荷物の女性などが時に加わる。
サミュエル・ベケットの傑作「ゴドーを待ちながら」のバガボンド(放浪者)と一見、似てはいるが彼らが待っているのはゴドーではなく通行人の慈悲だ。前に置かれた空き缶などには小銭が入っている。夜半になると消えるが、彼らがホームレスか否かは不明だ。
朝晩の冷え込みが厳しくなったこの1カ月で、パリ地域で6人のホームレスが凍死した。フランス全土での今年の凍死者は計265人(11月末現在)。フランスのホームレスは約10万人だ。準ホームレスは約300万人。住所斡旋法も一日、発効した。サルコジ大統領は選挙公約である「2年でホームレス撲滅」を実現するため、昨年2月に2億5000万ユーロ(約300億円)の予算を計上。1万2000カ所の収容センターも増設した。
しかし、凍死事件をきっかけにホームレス対策は目下、論議を呼んでいる。ブタン住宅・都市相は6人目の凍死者が出た直後に「零下6度になったらホームレスを全員強制的に収容する」と述べたが、人道支援団体・世界の医療団(MDM)は「愚かな考えだ」と批判した。フィヨン首相は、強制ではなく「危機にひんした人を救命する義務だ」とブタン氏を擁護し、イルシュ貧困対策高等弁務官も収容センターへは終末医療の拒否と同様、拒否できるとの認識を示した。
実はこの論争にこそ、フランスのホームレス事情の複雑さが隠されている。凍死者6人のうち3人はセンターへの入居を何度か拒否した。3人はパリ郊外バンセンヌの森のテント生活者だったが、995ヘクタールの広大な森にはホームレスのテントが点在している。大半は「個人の尊厳と自由」のために収容センター入りを拒否しているとか。当局によると3人の死後も、98人のうちセンター入りに同意したのは3人だけだ。
彼らはメディアの取材にも沈黙を守っているためホームレスになった経過や現状なども不明だ。バンセンヌの森の管理人によるとテントは日中、不在が多いという。町へ無心のために“出勤”しているか、本当に職場に出勤している低所得者の場合もあるとか。パリなど大都市ではある程度以上の所得や保証人がいないとアパートが借りられないという事情があるからだ。
一方で、ありとあらゆる手当を市や県に要請して働かずに暮らしている者がいる福祉過剰な社会、収容センターを拒否して凍死を選ぶ者がいる社会は、「ゴドーを待ちながら」以上に不条理な世界ともいえる。彼らはいったい、何を期待し、何を待っているのだろう。ヒューマニズム国家フランスは、どんな回答を出すのか。(山口昌子)
作者:kabarai
更新日:2008年12月3日 9時13分
変わる「振り込め」 現金の郵送要求 警官装い受け取る
現金自動預け払い機(ATM)周辺で振り込め詐欺への警戒が強まる中、詐欺の手口が変わり始めている。現金を郵送させたり、犯人が直接受け取りに来たりするケースが目立ってきたためだ。県警は新たな詐欺の被害防止に目を光らせている。
10月中旬、茂原市の女性会社員(44)方に、大手消費者金融に似た社名の会社から、「融資のキャンペーンに参加できます」という内容のはがきが届いた。
女性が電話をかけたところ、電話口の男から「希望額を融資しますので、その前に消費者金融の無人契約コーナーで限度額を借り、宅配便で発送してください」と指示を受けた。女性は「信用確認のための手続き」と思い込み、指示された通り、宅配便で現金50万円を送った。その後、女性が実在する大手消費者金融会社に確認したところ、詐欺だったことが判明した。
こうした宅配便のほか、「非ATM型」の詐欺では、バイク便や郵便事業会社の小型小包「エクスパック」を利用するほか、銀行員や警察官を装って直接、現金やカードを受け取りにくるケースもある。県警捜査2課によると、非ATM型の詐欺件数は今年1~11月までの間に約30件確認されている。10月だけで9件に上り、増加が目立っている。
県警が振り込め詐欺の集中警戒を10月に各地のATMで実施した結果、被害件数は前年同期に比べ、ほぼ半減(52件)した。また、千葉銀行は来週にもATMコーナーでの携帯電話の通話を不可能にする「抑止電波装置」の運用を始める。これにより犯人が携帯電話を利用し、口座への振り込みを指示することができなくなる。
ATMを利用した振り込め詐欺への監視が厳しくなる中、県警は今後、「非ATM型」の詐欺が増加する可能性が高いとみている。捜査関係者は「非ATM型の件数はまだ全体の3%程度だが、詐欺グループが現金をだまし取ろうと、これまで以上に手口を多様化させており、警戒が必要だ」としている。
(2008年12月3日 読売新聞)
作者:kabarai
更新日:2008年12月3日 9時8分
[私のあんしん提言]若年貧困層に住む家を 雨宮(あまみや) 処凛(かりん)さん(作家)
雇用情勢の悪化で、非正規労働者の生活が脅かされている。若者の貧困問題に詳しい作家の雨宮処凛さんに、現状と対策を聞いた。(聞き手・小畑洋一)
◇
――若者たちの貧困の現状は。
「金融危機のあおりで、10月以降、製造業を中心に派遣など非正規労働者の契約打ち切りが広がっている。彼らの中には、求人の少ない地方から東京周辺に“出稼ぎ”に来て、派遣会社が借り上げたアパートに住んでいる人たちが、少なからずいる。3か月程度の契約で仕事をするが、給料から家賃や光熱費などを引かれて、月12~13万円しか収入がない。契約を切られると、仕事と同時に住む場所も失うので、安宿に泊まりながら日雇い派遣で働くことになる。その日雇いも週2、3日あった仕事がなくなり、1日1食で暮らしているケースもあると聞いた」
――なぜ、ここまで深刻な状況になったのか。
「政治の責任が大きい。競争の激化などで企業が厳しい環境にある時は、政治が労働者保護を強化すべきなのに、一部の非正規労働者を見捨てる政策を推し進め、格差と貧困の拡大を招いた。非正規労働者は40歳を過ぎると、年齢制限などで働く場が少なくなり、最後は自殺か餓死かホームレスか刑務所か、という最悪の4択が待っている」
――彼らを救うために必要なのは何か。
「まず、住む家を確保することだ。ネットカフェや安宿に寝泊まりしていると、住所がないのでまともな就職ができない。自治体が当面の家賃と生活費を支給すれば、とりあえず住所不定の日雇い仕事からは脱出できて、フリーターには戻れる。職業訓練より前に、今日明日を生き延びるのが精いっぱいという人がいることを理解してほしい」
――中長期的に若者の生活を保障するには。
「みんなが正社員になることは無理なので、非正規労働でも安定した生活ができるようにするのが一番だ。欧州諸国では、均等待遇が法制化されている。登録型派遣を見直し、非正規でもいいから、直接雇用を原則にするルールを作ることも必要だ。このままでは、彼らが高齢になった時に生活保護受給者が大幅に増えることになる。その財政負担を考えれば、今ある程度の税金を使って、住居や生活費を保障する一方、雇用を安定させて自立できるようにすることの方が、効率的だと思う」
――高齢者への給付を若者に回せ、という声もある。
「少ないパイを、高齢者と若者で奪い合うのは良くない。世代間対立を避けて、体の弱った高齢者も、貧しい若者も、1人では自立できない障害者も、すべての弱者が暮らしやすい社会を目指したい。企業側も、社会的な責任を自覚して、目先の利益だけを追うのではなく、将来を見据えた人材育成を考えてほしい」
(2008年12月2日 読売新聞)
作者:kabarai
更新日:2008年12月2日 14時39分
多重債務110番:電話相談、きょう無料で /宮城
多重債務や生活保護、派遣やサービス残業に絡む労働トラブルなど多様な貧困問題に関し、弁護士や司法書士らが相談に応じる電話相談「反貧困 多重債務110番」(みやぎ青葉の会、反貧困みやぎネットワーク共催)が2日、無料で実施される。同会は「貧困にあえいでいる人を一人でも多く救いたい。貧困にかかわるすべての問題に対応したい」としている。
実施は2日午前10時~午後4時。番号は022・711・6225。3日には、仙台市戦災復興記念館(青葉区大町2の12の1)で面接相談も無料で行われる。時間は午後1~4時。【比嘉洋】
◇借金、離婚、辞職、家出…生活に疲れ、仙台へ--ボランティアの助けで新生活 元ホームレスの男性、あすの面接相談に協力
今回の面接相談では、「みやぎ青葉の会」の司法書士の助言を受けて債務整理を始めている元ホームレスの男性(56)も、会場設営などのボランティアにかかわるつもりだ。
◇
男性は、岩手・宮城内陸地震発生前日の6月13日、自転車で仙台にたどりついた。
北海道函館出身。千葉県の私立大を卒業。父親の病気で帰郷し、全国展開するスーパーに就職した。81年にレジ係の女性と結婚。2男1女をもうけた。
仕事に励み、「総菜チーフ」に。だが、バブル崩壊で会社は経営難に陥り、月給は14万~15万円に激減した。養育費に加え、売り上げのノルマを達成するために自社商品を買い続け、消費者金融への借金が膨らんだという。そして、離婚。退職金で返済するため辞職。警備会社や工場でのアルバイト。食費、アパート代、養育費……借金完済への道は遠かった。督促状が次々と届き、恐怖で家を出た。それから6年がたつ。
残飯を拾い、駅で冬を越す生活。「どうせ死ぬなら暖かい本州で」と、今年6月4日、自転車を積んで青函フェリーに乗った。女性警察官に「炊き出しがある」と教えられ仙台へ。地震のあった朝、公園でボランティア団体と出会い、生活が変わった。生活保護の申請、団体が管理するアパートへの入居。住所を知った消費者金融から再び督促状が届いたが、司法書士のアドバイスで債務整理を始めた。
求職活動は簡単ではないが、「今は頑張れる」と笑顔を見せる。「仙台に来るまでは、取り立てから逃げることばかり考えていた。自立して、ボランティアと一緒に私のような人を手助けしたい。ホームレスをやった人にしか分からないことがあるから」
毎日新聞 2008年12月2日 地方版
作者:kabarai
更新日:2008年12月2日 14時37分
大賞に湯浅誠氏 平和・協同ジャーナリスト基金賞
2008年12月1日 Asahi.com
平和運動や人権にかかわる秀作を作ったジャーナリストに贈られる「平和・協同ジャーナリスト基金賞」が1日発表され、「反貧困―『すべり台社会』からの脱出」(岩波新書)を書いたNPO自立生活サポートセンター・もやい事務局長の湯浅誠氏が大賞に選ばれた。日本に貧困層が生まれた過程とその実態を明らかにしたことや、非正規労働者を組織する運動の先頭に立っていることが評価された。
奨励賞は、栃木県下で激増している自殺の実態と背景に迫った下野新聞社社会部の連載「命をつなぐ」のほか、▽常岡浩介氏「ロシア 語られない戦争」(アスキー新書)▽NO DU ヒロシマ・プロジェクト「ウラン兵器なき世界をめざして―ICBUWの挑戦―」(合同出版)▽ビデオプレス「あきらめない――続・君が代不起立」▽ピースボート共同代表吉岡達也氏「9条を輸出せよ!」(大月書店)▽沖縄タイムス中部支社編集部長渡辺豪氏「『アメとムチ』の構図―普天間移設の内幕―」(沖縄タイムス社)。
女性のジャーナリストや女性問題をテーマにした作品に贈られる荒井なみ子賞は、田浪亜央江氏の「〈不在者〉たちのイスラエル」(インパクト出版会)に。審査委員特別賞(新人賞)には長岡野亜氏の「ほんがら」(ドキュメンタリー映画)が選ばれた。
作者:kabarai
更新日:2008年12月2日 8時50分
消費者庁法案:麻生首相、審議入り指示
麻生太郎首相は1日の自民党役員会で、「消費者庁の設置に全力を挙げたい」と述べ、今国会で消費者庁設置関連法案を審議入りするよう指示した。野田聖子消費者行政担当相は同日、河村建夫官房長官に同法案の審議入りを政府として野党側に働きかけるよう求めた。河村氏も同日の記者会見で「(国会を)延長したわけだから、国民のために議論ができるように要請していきたい」と述べ、野党側に審議入りを求めた。【木下訓明】
毎日新聞 2008年12月2日 東京朝刊
作者:kabarai
更新日:2008年12月2日 8時47分
<こんにゃくゼリー>消費者団体が販売再開見送り求める
2008年12月1日18時57分配信 毎日新聞
幼児の窒息死亡事故で製造中止になったこんにゃくゼリーを、食品メーカー「マンナンライフ」(群馬県)が販売再開するのを受け、66団体がつくる「消費者主役の新行政組織実現全国会議」(ユニカねっと)は1日、声明を出し、メーカーなどに、安全性が確認されるまで製造・販売を見送るよう求めた。
声明は、判明しただけで22件の死亡事故が起きたのは、吸い込んで食べるミニカップ容器の形状などに欠陥があるためと指摘。行政機関にも新商品の安全性テストをし、データを公表するよう求めた。
作者:kabarai
更新日:2008年12月2日 8時43分
こんにゃくゼリー、消費者団体が「販売見送り」求める声明
2008年12月1日19時18分配信 読売新聞
全国の消費者団体などで組織する「消費者主役の新行政組織実現全国会議(ユニカねっと)」は1日、マンナンライフ(群馬県富岡市)によるこんにゃく入りゼリー製造再開について、「事故の再発の可能性が否定できない」と、製造・販売の見送りを求める声明を発表した。
マンナンライフは、ゼリーをのどに詰まらせたことによる幼児の死亡事故を受け、10月に製造・販売を一時中止。しかし、ゼリーを軟らかくするなどの変更措置を取り、11月25日に出荷を再開した。
声明では、「客観的なデータに基づいて安全性が担保されない限り、安易に製造・販売を行うべきではない」と、公正中立な機関による商品テストの実施を求めている。
また、ユニカねっとは、臨時国会の会期が延長されたことを受けて、消費者庁関連法案の即刻審議入りを求める声明も発表した。
作者:kabarai
更新日:2008年12月2日 8時41分
多重債務に陥らないために 政府公報オンライン
政府公報オンラインが、12月に「多重債務に陥らないために」を掲載しています。
全国の相談窓口の案内もあります。
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200812/1.html
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 16時21分
多重債務・貧困対策NEWSNo.47 2008.11.29
発行 全国クレジット・サラ金問題対策協議会
(代表幹事 弁護士 木村達也)
☆日弁連シンポ「生活保護法の抜本的改正に向けて」2日東京
日本弁護士連合会は、12月2日午後6時から東京・霞が関の弁護士会館でシンポジウム「生活保護法の抜本的改正に向けて」を開く。当事者による生活保護運用実態の報告、ヨハネス・ミュンダー教授によるドイツの公的扶助制度についての講演、生活保護法改正提言・質疑応答を予定している。
日弁連は、平成18年の日弁連人権擁護大会でのシンポジウム「現代日本の貧困と生存権保障」を経て、生活保護問題緊急対策委員会を設置、生活保護法改正案の作成作業を進めていた。このほど、水際作戦を防止する制度的な保障、生活保護基準の決定権の移転(厚労大臣から国会へ)、名称変更や助言請求権等の新設による権利性の明確化などを盛り込んで、生活保護を利用しやすい制度にする改正案を作成したことから、今回のシンポを開催、日弁連改正案を発表することにした。
☆多重債務対策支援講座 6日大阪
「行政の多重債務対策の充実を求める全国会議」は、12月6日午後1時から「國民會舘武藤記念ホール」(大阪市中央区大手前2-1-2)で「多重債務対策支援講座in大阪」を開く。基調報告「行政による多重債務対策の必要性」などを予定している。
そのほか当日は、主に行政の担当者向けに、多重債務問題の概要と整理の方法、多重債務と自死・多重債務と依存症、水戸市における多重債務問題の取り組み、ケース研究・京都府京丹後市における多重債務問題の取り組みなどについての講義がある。
☆多重債務問題改善プログラム完全実施Q&A 発刊
「行政の多重債務対策の充実を求める全国会議」は、このほど、「多重債務問題改善プログラム完全実施Q&A-借金の悪循環を断ち切るために-」を発刊した。内容は、相談窓口の整備・強化、顔の見えるセーフティネット貸付けの提供、金融経済教育の強化、ヤミ金の撲滅に向けた取締りの強化についてなど。
同書は、政府の「多重債務者対策本部」が策定した「多重債務問題改善プログラム」を整理し、97問のQ&Aに構成。自治体内での連携、多重債務相談、日々発生する諸問題について、その解決方法を解説している。
http://www.legal-unit.jp/gyosei/ppt/p5.pdfから購入できる。
☆人権フォーラム ワーキングプアを考える 7日東京
日本司法書士会連合会は、12月7日午後1時から東京・四ツ谷の司法書士会館で「第3回 司法書士人権フォーラム ワーキングプアを考える~人間らしく生きる権利の回復のために~」を開く。NHK解説委員の鎌田靖氏による基調講演、パネルディスカッションを予定している。
当日は、高校生による人権に関する応募作品の表彰・発表もある。
☆なくせ「ワーキングプア」派遣法の抜本改正を 11日大阪
大阪法律家8団体共同によるシンポジウム「なくせ『ワーキング・プア』 労働者保護のために、派遣法の抜本的改正を 日雇派遣規制だけじゃダメ! 『政府案』にNo!」が11日午後6時30分から大阪市の「エル・シアター」(天満橋駅から西へ300m)で開かれる。中野麻美弁護士(NPO派遣労働ネットワーク代表)による講演「政府案の解説とそのその問題点」、リレートーク「派遣で働く当事者からの実態告発」がある。
多重債務・貧困対策のニュースをマスコミ、国会議員の方々にお知らせしています。お問い合わせ、ご取材の申込などは下記までお願いいたします。
〒271-0091 千葉県松戸市本町5-9 浅野ビル3階
市民の法律事務所
電話047(362)5578 FAX047(362)7038
メールshimin.lo@nifty.com
全国クレジット・サラ金問題対策協議会 マスコミ広報部会
事務局長 弁護士 及川智志
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 10時5分
反貧困ネットきょう設立 弁護士や社会福祉 士分野超え支援を強化
2008年12月1日 東京新聞
低賃金の派遣労働者、ネットカフェ難民、多重債務者らを支援しようと、弁護士や社会福祉士、関連団体のメンバーらが立ち上がり、一日に反貧困ネットワーク埼玉を設立する。当面は生活困窮者らの相談会を開き、徐々に活動範囲を広げていくという。 (萩原誠)
厚生労働省の調べでは、県内にホームレス状態で生活している人は昨年一月現在で五百九十七人。貧困が原因で生活が困難になっている人たちにはそれぞれの事情があり、福祉・生活支援、多重債務相談、労働相談など事情に応じて異なる対応が求められる。
これまでは、県内の各支援団体が個々に貧困問題に取り組んでいたが、効果的な支援をするためには垣根を越えた取り組みが必要となるためネットワークを組織することになった。
同ネットは、ワーキングプア、ネットカフェ難民、生活保護を受けられない人々などの支援に加え、これまで埋もれていた貧困問題の掘り起こしも行うという。呼び掛け人の一人、川井理砂子弁護士は「多くの人が、社会に隠れた貧困問題を認識してほしい」と訴える。
設立総会は一日午後六時半から、さいたま市浦和区の浦和コミュニティーセンター十階で。全国組織の反貧困ネットワーク代表を務める宇都宮健児弁護士も参加する。問い合わせは埼玉中央法律事務所=(電)048(645)2026=へ。
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 9時29分
もう無視できない貧困と児童福祉の関係~『子どもの最貧国・日本』
NBonline 2008年12月1日
山野良一著(評:田中秀臣)光文社新書、820円(税別)
『子どもの最貧国・日本──学力・心身・社会におよぶ諸影響』 山野良一著、光文社新書、820円(税別)
10年くらい前、日本で「児童虐待」がマスコミで頻繁に報道されるようになった頃のことだ。児童虐待を研究している知人から、当時の研究動向をたまたま聞く機会があったのだが、そのときの印象は「なんで経済的要因について議論がほとんどなされてないんだろうか?」というものだった。
その人の説明からでてくるのは、遺伝的な要因(親が児童虐待していると本人も児童虐待をする場合が多い)や漠然とした社会環境の変化(企業社会の変化とか、要するにグローバル化やらIT化の進展で人々の生活がストレスのあるものに変容した)だった。僕はむしろ児童虐待を経験した家族の所得や就業の状況などの方が重要に思えてしょうがなかった。
長くその疑問があったが、今回この山野氏の著作を読んでようやく視界が開けた。本書の特色は、児童虐待を含めた日本の子どもたちのさまざまな障害を経済的要因に焦点をあてて説明していることで、これは日本でも先駆的な業績と思われる。また、日米での児童福祉の現場についての著者の豊富な体験談が本書をより説得力のあるものにしている。
本書は、子どもたちの貧困の状況とその原因を探る概論部分、多様な子どもたちの貧困状況(児童虐待、脳の発達や健康への影響、ストレスなど)のケーススタディ、そして対策の三部構成で書かれている。
貧困が児童虐待を生む
山野はユニセフレポートやOECDのデータなどから日本の子どもの貧困率が最近高まっている事実に注目し、しかもそのことに政府や国民があまり関心を抱いていないことに警告を発している。山野は子どもの貧困化を、児童福祉司という立場で無数に体験していた。
〈ある児童擁護施設に入所している母子家庭の子どもの引き取りに向けて、親御さんと話し合いを重ねるなかで、母親の仕事の状況が見えてきました。母親は小さな弁当屋で働いていますが、休みは日曜日のみです。夏休みや冬休みも三日ほどしか取れません。この児童養護施設は、母親が住む市から離れたところにあるために、親子の交流を深めることが物理的に難しいのです。母親には、かつて精神的に不安定な状況があり、虐待的な親子関係が見られました。母親の精神状況は、ようやく回復期を迎えたのですが、母親の現在の就労状態が、親子の関係を修復する上での障壁になっているのです。児童養護施設は、どこも満床状態で、母親の住む市の近くの施設に子どもを移すことも不可能です〉(35-36頁)
この冒頭近くで紹介されるケースに本書のほぼすべての問題点が明らかにされている。母子家庭が貧困に陥りやすいこと(日本のひとり親家庭の貧困率は主要先進国で一番である)、そしてワーキングプア(低所得で過酷な労働の状況)であることが、母親の精神的な健康を悪化させ、また子どもへの虐待に結び付いている。
この過酷な低所得状況をどうにかしないでは、この母子間の問題が本質的に解決されないことを著者は指摘している。
母親の貧困は自己責任にだけ帰すべき問題ではない。むしろワーキングプアに陥らせている経済状況に原因があるのだ。だから個人に問題の解決をゆだねるのではなく社会がその責務を担う必要がある。これが本書の主要なメッセージだろう。
第二部のケーススタディでは日米のさまざまな子どもたちの困窮が経済的貧困という視点から掘り下げられていく。子どもたちの学歴の格差は親の所得状況に依存すること(つまり学力格差は再生産されやすいこと)、児童虐待が家族の所得と相関していることがいくつかのデータから明らかにされている。また学歴だけではなく、国際的な調査から知力の発達、肉体的な発達、家族内のストレスの蓄積にも経済的貧困が大きな影響を及ぼしていることも実証されていく。
ここで山野は興味深い指摘をしている。それは子ども期の貧困の度合いが深ければ深いほど、成人後の所得に影響が強く表れることである。しかもこの影響はさらに根深い。なぜならば、貧困状況にある人たちは(豊かな人に比べて)失業というインパクトが大きく生活や精神状態などに影響を与えるという。つまり失業そのもののショックよりも貧困の度合いがそのショックの大きさを決めているというのだ。
そうなると失業自体がないことは無論いいことだが、それだけでは子どもたちの貧困を救済するには不十分である。家族の貧困水準そのものを改善することが子どもの貧困と、彼らが成人してからの所得の落込みを防ぐ手段となる。
山野の提起する処方箋はもちろんお金を与えればすむ、というような一面的なものではない。本書が注目しているのは、生活保護制度の利用率を増加させることで、児童養護施設の効率性(現状では満床状態)を促すという二面作戦である。この指摘は重要かもしれない。
生活保護はあくまで対処療法
ただ貧困の水準そのものを低下させるには、生活保護制度の拡充は(児童養護施設の効率化をうながすものの)あくまでも対処療法でしかない。またワーキングプア的状況が景気の安定や経済成長率とどう関係するのか、著者の視点は曖昧である。もし景気や経済成長率の安定が、ワーキングプア的状況の改善に貢献するならば、生活保護制度の拡充はむしろ子どもたちの貧困を固着させてしまう可能性すら否定できない。
なぜならワーキングプア的状況が改善されても、他方で生活保護を拡充してしまうと、生活保護をうけている人々にはより多くの所得を求めて働こうというインセンティブが欠けてしまう可能性が大きい。そうなってしまえば生活保護をうけていることが、その生活保護世帯のより高い生活水準を実現する上での足枷になってしまうだろう。
もちろん対処療法的に生活保護制度の利用率を改善することは必要かもしれないが、中長期的には生活保護制度からの脱出=利用率そのものの減少こそが社会的に必要になるだろう。もちろん現在の生活保護への行政の消極的態度を肯定するものではあってはならないのはいうまでもない。
おそらく著者と評者では経済的な要因の重要性をどうとらえるかで見解に大きな隔たりがあるように思える。経済的な要因(主に景気や経済成長率の安定)が子どもたちの貧困であるならば、まずは制度拡充よりもマクロ経済政策の採用が必要である。著者のように制度的拡充では問題の本質的な解決とはかならずしもいえないのではないか? だが本書は日本の貧困の複雑な側面を再考する上で貴重な貢献を行ったことも事実である。
(文/田中秀臣、企画・編集/須藤輝&連結社)
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 9時27分
反貧困ネットのその後 週のはじめに考える
中日新聞 2008年11月30日【社説】
米国発の金融危機は実体経済に波及して世界同時不況です。一過性でなさそうなのが厄介ですが、危機こそ人間が試される時、腰を据えなければ-です。
リストラや企業の惨憺(さんたん)たる中間決算、暗い事件の連続といったニュースのなかで、沈みがちな気分をちょっと明るくさせてくれたのが特定非営利活動法人(NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(湯浅誠事務局長)のホームページでした。
十月一日から始まった緊急カンパキャンペーンの中間報告。まだ二カ月に満たないというのに、寄付金総額が「三千四百二十五万二千三百二十四円」に達したというのでした。
万灯も貧者の一灯も
「もやい」はホームレスやネットカフェ難民など生活困窮者の相談や生活支援をしている組織。先月に報じられましたからご記憶の方も多いと思いますが、米国のサブプライムローン不況で大ピンチに立たされてしまいました。年間活動予算の四割の千五百万円ほどの資金を提供してくれていた不動産会社が九月、突如、倒産したからです。
年末を無事越せるのか。関係者をやきもきさせましたが銀行口座や郵便振替口座への振り込みは予想外でした。もやいメンバーの友人や知人、支援者たちのカンパに加えて、「二百万円」「百万円」といった大口は全く見ず知らずの人からの寄付だといいます。
長者の万灯も貧者の一灯もことのほか貴重。ホームページには感謝の言葉とともに「今年度及び来年度については活動継続の目処(めど)が立った」とあります。もっとも、永続的な活動のためにはさらに多くの草の根の支援を仰がなければなりませんが、多額寄付金は湯浅事務局長を励まし勇気づけているようです。
大量離職発生の恐れも
この湯浅さんらの奔走によって昨年十月、貧困問題に取り組む市民団体、労働組合、法律家、学者たちの初めての組織「反貧困ネットワーク」が結成され、十二月には湯浅さんと首都圏青年ユニオンの河添誠書記長共同企画の「反貧困たすけあいネットワーク」が生まれました。こちらはワーキングプアの若者たちの互助組織。社説で「反貧困に希望がみえる」と期待を込めました。
それからほぼ一年、反貧困ネットワークは愛知、岐阜、滋賀にも組織ができて全国に広がっています。政官界への労働者派遣法改正や社会保障費削減方針撤回の働きかけ、貧困問題の存在そのものを世に知らせることも大切な取り組みです。「もやい」への多額寄付は反貧困キャンペーンの社会への着実な浸透の表れでしょう。
しかし、貧困問題の取り組みは転がり落ちる大石を山頂に上げる刑に処せられたギリシャ神話のシジフォスの運命に似たところがあります。すでに全雇用者の三分の一の千七百万人が非正規労働者、年収二百万円以下のワーキングプアは一千万人。そこに世界同時不況の不気味さが加わります。
厚生労働省の調査では、この十月から来年三月の間に全国で三万六十七人の非正規労働者が失業の見通しで、うち愛知が最多の四千百四人、岐阜千九百八十六人と続きます。企業業績悪化-雇用削減-消費冷え込み-の悪循環が懸念され、今後のさらなる大量離職発生が恐れられています。
何とも不可解なのが経済危機の現状を「百年に一度の暴風雨」と表現した当の麻生太郎首相から危機感が伝わってこないことです。二兆円の定額給付金などの景気対策が盛り込まれた第二次補正予算案の今国会提出も見送られました。
世界同時不況の今後は暗いのかもしれません。明るい予測を語る経済専門家もいません。だからといって貧困との戦いをやめるわけにはいかないでしょう。
貧困は国や社会の衰退から生まれる病です。失業保障や生活保護、医療や年金といったセーフティーネットの機能不全や優しさや思いやりを欠いた社会からも生まれてきます。人間が人間らしく生きるためにどんな社会にするのか、政治に何を求めていくのか。危機だからこそ国民の一人ひとりが真剣に考える時でしょう。
一銭の儲けもないけれど
湯浅さんは著書「反貧困」(岩波新書)で、出会った活動家たちに「深甚な敬意」を表します。
「知り合いの活動家、労働組合のほとんどがワーキングプア。『もやい』でも月六十万円の人件費を四、五人で分け合う。膨大な相談をこなしても一銭の儲(もう)けにもならないが、彼、彼女たちの活動が、日本社会の生きづらさをこの程度に押しとどめている」
こんな人たちが支える日本の未来を信じようではないですか。
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 9時24分
山口組旧五菱会ヤミ金事件 被害者が返還申請
2008年11月28日(金)「しんぶん赤旗」
指定暴力団山口組旧五菱会ヤミ金事件で、スイス当局から返還を受けた約二十九億円の犯罪収益について、全国ヤミ金融対策会議の弁護士と被害者、支援団体のメンバーらが二十七日、返還・支給を求めて東京地検にいっせい申請しました。
東京地検は今年七月、ヤミ金業者の顧客名簿などから把握した約三万七千人に郵送で申請を呼びかけました。申請受け付けを開始してから四カ月が経過。被害者は全国に数十万人いるとみられますが、これまでに申請を行った人は約千二百人にとどまっています。このため没収資金の多くが被害者に返還されず、国庫に納められる恐れが出ています。
この日一行は、同地検内に設置された「五菱会事件被害回復センター」を訪れ、二十人分の申請書を提出しました。
同会議事務局長の木村裕二弁護士は「資料をなくしたりして、申請は難しいとためらう人も多いと思うが、地検のデータで被害が照会できる場合もある。一人でも多くの被害者に申請してほしい」と呼びかけています。
申請期間は、来年一月二十六日まで。問い合わせ先は、五菱会事件被害回復センター03(3595)1201。また、全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会03(5207)5507でも相談を受け付けます。
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 9時22分
びわこダルク:「薬物依存は病気」 入所者や家族、実態や苦しみ語る--大津 /滋賀
◇びわこダルク6周年フォーラム
大津市丸の内町の薬物依存症回復施設・びわこダルクの6周年フォーラムが29日、「新たなる出発」と題して同市生涯学習センターで開かれ、全国のダルク入所者や家族が依存症の実態や施設運営の課題などを話し合った。びわこダルクは06年度にNPO法人化。先月には障害者自立支援法の定める地域活動支援センターに認められ、今後新たな責任を担う。【稲生陽】
同施設は02年11月の開設以来、72人の入所者を受け入れた。また、依存者をつい甘えさせてしまう家族から遠ざけるため、刑務所から出所する薬物依存者90人以上の身元引受人となり、なるべく故郷から遠い地方のダルクへと紹介してきた。
先月出所したばかりのクニさん(35)も、出身地の東京から離れて滋賀に。この日、壇上で「薬を手に入れるために親を殴ったり、何人もから金品をだまし取って生きてきた」と告白した。
やめたいと思っても何もできず、逮捕されても釈放翌目には薬に手が伸びた。だが3年前、死んだはずの友人やだました人の幻覚が次々現れ、必死で部屋の隅に隠れる自分がいた。「死のうとも思ったが、人を傷つけてきたからこそ、今度は誰かを助ける道を探したい」と誓う。
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また同日は、依存者の家族らも訪れた。
02年10月にリタリン依存症の長男(当時36歳)が自殺した名古屋市北区の新井富夫さん(66)は「依存予防のキャンペーンは多いが、薬をやめたい依存者には何の支援制度もない」と訴える。
長男は病院で処方されたリタリンで依存症となり、離婚して仕事も辞めた後も、消費者金融から金を借りては薬を続けた。新井さんは長男のために800万円近くを投じ、自宅も失ったという。「依存は病気。行政は治療面も考えてほしい」と話した。
毎日新聞 2008年11月30日 地方版
作者:kabarai
更新日:2008年12月1日 9時20分